そんなある週末。けっこう遅い時間に、電話がかかってきた。
家主の彼女からだった。彼女は隣りの市に住んでいる。
「親と喧嘩した。家を出てきた。」
そんな事を言っていたのだと思う。公衆電話からだった。
まだ学生の携帯普及率が低く、彼女はポケベル持ちだった。

彼氏こと家主はリフォーム、話は聞くが必ず家に帰れと説得。
しかし彼女は「もう帰らない」と涙まじりに言い張る。
たまたまそばで聞いていた俺は、帰宅の説得も大事だが
夜中に外に居ること自体が危ないので現在地を聞き出せと合図。
しかしなかなかクチを割らない。さてどうするか。

結局電話を替わるハメに。
「いつものごとく、みんなでバカやってるで~」
みたいな話を披露して笑わせる。これは彼氏の役目だろ!
そのうちに、なにやらピンポロピンと電子音が聞こえた。